「パワポケダッシュ」は2006年にコナミから発売された、少年野球が題材のゲームボーイアドバンス用ゲームソフトで、小学3年生以降に習う漢字は使わない(または読み仮名を付ける)など、対象年齢は低くなっています。
コロコロとデフォルメされた絵柄の、一見ほのぼのしたゲームに見えるのですが、この「パワポケシリーズ」、内容は結構エグいという話です。
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ネタバレ注意。
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「表サクセスモード」では、
主人公(小学1年生)と一緒に野球観戦に来ていた父親が、ボールに当たっていきなり
死亡。
そこへ「野球仙人」なるものが現れ、
父親を助けたければ5年以内に少年野球の全国大会で優勝するように、と無理難題なんだか脅迫なんだかわからないことを要求してきます。
父親の魂はボールに乗り移り、主人公はメンバー集め(メンバーが足りないと試合ができないためゲームオーバー)から始めるハメになります。
また、主人公が野球と関係ない行動(
友達と遊ぶ、勉強をする等)を取ると「天国メーター」が上昇し、MAXになると父親が死んでゲームオーバーという、まさに
人生を捨てて野球漬けの日常を送ることになる小学生主人公。
特に凄いのは、主人公のガールフレンド候補として登場する南雲瑠璃花(なぐもるりか)。
瑠璃花は夜中に突然主人公宅の隣に引っ越してくるのですが、実は母親と
夜逃げしてきたとのこと。
しかもその原因が、
社長だった父親が会社を乗っ取られて借金残して病死し、前の家には住めなくなったから、というもの。
その後も借金取りに無茶な取り立てをされる瑠璃花を救おうと、主人公は「オレがプロ野球選手になって(南雲家の借金を)返す!」と大見得を切ります。
借金取りの男は昔、天才野球少年と呼ばれていましたが、ガンバーズというチームにボコボコにされて野球を諦めたという苦い思い出がありました。
男は主人公がそのガンバーズのキャプテンと知ると「今度の大会で優勝してみろ。それまで取り立ては待ってやる」と約束。
「オレが絶対に瑠璃花を守ってみせる!」と息巻く
小学生主人公。
奮起した主人公が大会で優勝すると、借金取りの男は「自分も仕事だから、ぼうずが大人になるまで待つ気はない」と言い置き、瑠璃花の家から取り立てをやめる代わりに瑠璃花の父親の会社を乗っ取った相手から取り立てるようになりました。
会社は瑠璃花の母親が継ぎ、プロ野球選手になるという主人公のために瑠璃花は「今度は私があなたの力になる」と主人公を支えるようになってハッピーエンド。
しかし、主人公が試合に負けて借金取りとの約束が果たせなくなると…
父親死亡。
瑠璃花とその母親は、借金取りの男にどこかへ連れて行かれてしまいます。
月日が流れたある日、主人公にどこか遠い島から瑠璃花の手紙が届きます。
○○(主人公の名前)、げんきでいますか?
母の仕事を手つだったりしていると、
やけに時間がたつのが早く思えます。
くるしいこともあるけど、
たいせつな思い出をかてに、なんとか
すごしています。
ケガた病気に気をつけて、野球せんしゅ
になれるよう、がんばってください。
きっと、いつの日か、またあなたと
であえる日をしんじて。
偶然か、それとも意図してか。
この手紙の1行目をタテ読みすると…
母(は)
や
く
た
す
ケ
に
き
で(て)
「 早 く 助 け に 来 て 」
となるのです。
連れて行かれた遠い島で、瑠璃花とその母親はどんな目にあっているのか。
それに気づいてか気づかずか、主人公は「早くプロ野球選手になって瑠璃花を迎えに行く!」と誓うのでした…。
これ、低年齢対応で小学生が主人公の少年野球ゲーム…?
普通の子供向け野球ゲームだと思ってたヨ:★★★★☆